実習生への助言(その2)
ふじみのハロウィン、親子、保育者
園長 鮎澤伊江
十数年前、初めて本格的なハロウィンパレードに出会ったのが横浜の元町。街全体が一つになって、すべての人が仮装をして楽しむ姿を見たとき、幼稚園でも同じようなことができると直感しました。
早速、国内外のハロウィン事情などを調査研究しました。その結果、保育の一環としてのハロウィン=ふじみのハロウィンを思いつき、まずは親子が楽しむ、そして先生も楽しむ、そんなハロウィンが、2008年10月、ここ結城市で、富士見幼稚園で誕生し、今年で13周年をむかえました。
ハロウィンイベント導入をきっかけに、親が作ったり準備したりした衣装を親子で仮装し、親子でその楽しさを共有するという時間と空間が新たに生まれ、続いています。このように、親と子が喜んで取り組めるような活動を探し出して実践し、改善しながら継続することも、保育者の仕事の一つなのです。
「子は親を選べない」と言われますが、そういうことも頭の片隅において、当園でのさまざまな体験をとおして、少しでも親子のきずなが深まってほしいと願っています。
いろいろな遊びのなかで、五感を存分に使って、数や大きさ、色、味などを直感的に学んでいく子供たち。日常の外出先や旅行先など、どこに足を運んでも常にアンテナを張り巡らせて、保育に応用できそうなもの、何か良さそうなものがあれば積極的に現場に取り入れていく、そのことを判断して決定するのが園長の役割であり、これからの幼児教育に資することでもあると思います。